今回から、弊社主力商品である「接着芯地」について3回に分けて特集します。
第1回目は基布について、第2回目は接着剤について、第3回目はコーティングについて解説していきます。
目次 |
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■ 特集 「接着芯地とは」part1
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1.芯地とは?
芯地とはどういったアイテムなのでしょう?
詳しくは「芯地とは?」の記事をご参照ください。
2.接着芯地とは?
接着芯地をご使用していただくことにより「洋服の形を保つ(成型性・保型性)」「きれいなシルエット(審美性)」を高め、「縫製が容易」になります。
また「消費性能を高める(着用や洗濯による型崩れ等の防止)」といった効果もあります。
接着芯地はどのように作られているのでしょうか?
大きく分けると3つの要素で構成されています。
(1)「基布(きふ)」と呼ばれる接着芯地のベースになる布
(2)樹脂と呼ばれるホットメルトタイプ(熱すると融けて冷えると固まるタイプ)の「接着剤」
(3)(1)の基布に(2)の接着剤を「コーティング」する(のせる)
今回は「(1)の基布」について解説いたします。
3.衣料用芯地の種類
基布には様々な種類があり、「素材」「糸番手および密度(厚み感)」「組織」の違いにより、使用後の効果や風合い感に違いが出ます。
①素材
基布の素材(種類)は大きく3つに分類されます。
A.フィラメント系・・・ポリエステル・ナイロンの長繊維加工糸を用いたもの
B.スパン系 ・・・ポリエステル・ナイロンなど合繊のカットファイバー、
綿など天然繊維などの短繊維およびこれら混紡品(紡績糸)
C.複合系 ・・・A(フィラメント系)とB(スパン系)の両方を用いたもの(タテA×ヨコB or タテB×ヨコA)
②糸番手および密度(厚み感)
スパン糸では綿番手60/1~12/1が広く使用されています。
フィラメントでは10dtex以下の極細い番手から330dtexクラスの太い番手まで使用されています。
基布の厚み感は糸番手だけではなく、密度(打ち込み本数)にも関係があります。
一般的に密度が多いと「厚く」なり、少ないと「薄く」なる傾向があります。
③組織による違い
A.織物
組織には平織・綾織・朱子織・梨地織など、表地と同様な織り方があります。
平織は基本となる組織で、広く使用されています。
柔らかさやボリュームのある風合いが求められる場合は、綾織・朱子織・梨地織などが使用されています。
B.編物
編物組織には経編(トリコットなど)・経編み緯糸挿入・丸編みなどがあります。
C.不織布
不織布とは繊維をからみあわせた素材のことで、織物、編物とは大きく異なります。
使い捨てマスクなども不織布商品の一つですが、接着芯地においても基布として使用されています。
(弊社では不織布芯地の生産は行っておりません。)
芯地の基布選定は、出来上がる洋服のデザインや仕様によって異なりますので、選定に困った場合は是非お問合せください。
【関連記事はコチラ】
「芯地とは?」
「毛芯地とは?」
「接着芯地とは? part1~基布~」
「接着芯地とは? part2~接着剤~」