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毛芯地とは?



今回の特集では、東海サーモ主力商品である「毛芯地」について、説明します。

目次
1.芯地とは?
2.毛芯地とは?
3.毛芯地の種類
4.加工芯
5.その他


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■ 特集 「毛芯地とは」
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1.芯地とは?

「芯地」は、表生地の共使いから始まり、その歴史は古く洋服の歴史とともに発展してまいりました。
現在では、大きく分けて毛芯地やシャツ芯など縫い合わせるタイプの「フラシ芯」と接着プレス機やアイロンなどで接着する「接着芯」の2種類があります。
「芯地」についての概要は前回の特集よりご確認ください。
⇒芯地とは?


今回はフラシ芯地の代表格である「毛芯地」に焦点を当ててみたいと思います。毛芯地 糸

2.毛芯地とは?
毛芯地とは表生地に縫い合わせて使用するフラシ芯地で、主にスーツ・ジャケット・コートの成形性、保形成を高める為に使用されています。
一般的に毛芯地は経(タテ)方向に比較し緯(ヨコ)方向に強いハリを有する設計になっています。
人体は円柱形ですので、経(タテ)よりも緯(ヨコ)方向への変形が大きいため、
その変形分を補強するために毛芯地が使用されています。
メンズスーツ 加工毛芯イメージ

3.毛芯地の種類
① 獣毛毛芯地
クラッシックであり普遍的な王道毛芯地。
経(タテ)糸には綿・ウール・レーヨンなどの紡績糸や混紡糸を、
緯(ヨコ)糸には主にハリコシの強い「ゴート」「ヤク」「キャメル」などの獣毛が使用されています。
獣毛毛芯地

② 機能性毛芯地(機能性フラシ芯地)
最近では適度な保形成を有しながらも、「軽さ」や「水洗い対応」などの機能が求められ、
ポリエステルを活用したフラシ芯地が活躍の場を広げています。
当社ではポリエステル100%のフラシ芯地ブランドINTER FACING「NEO」や、
軽量且つ水洗い可能なウール混高級機能毛芯地ブランド「AL」エアリーライトシリーズを展開しています。機能性毛芯地

.加工芯
一般的に毛芯地を使用する際には、目的の形に裁断・縫製などの加工をして使用します。
加工された毛芯地を「加工毛芯」と言い、部位により「台芯」「胸増し芯」「肩増し芯」に分類されます。

加工毛芯 パターン台芯    加工毛芯の土台となり、必要なハリコシ・厚み感・重さなどを考慮し決定します。
胸増し芯 胸部分を補強するために、一般的にハリコシの強い毛芯地が使用されます。
肩増し芯 肩部分を補強するために、一般的に最もハリコシの強い毛芯地が使用されます。

高級品では最もハリコシの強い「馬毛(本バス)」が使用されます。毛芯地 糸

目的によって、上着の裾まで毛芯地が入る「加工毛芯」や、七分丈の「セミトラ芯(セミトラディショナル)」、
ラペル部分には毛芯地が入らない「胸増し芯」などに加工し、使い分けられています。加工毛芯地

.その他
裄綿や肩パッドなどの副資材分野では、毛芯地のハリコシを生かし、パーツ全体または部分的に毛芯地が使用されています。肩パット 裄綿毛芯地は当社にとって祖業の商材。
これからも普遍的なもの作りから時代のニーズ合った商品開発まで、皆様のご期待にお答えしてまいります。

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